生理痛の症状「背部痛」

生理痛と聞くと、やはり多くの人が「下腹部の痛み」という認識を持っています。

これは生理痛とは基本的に無縁な男性でも認識として持っていることが多く、生理痛の代名詞とも呼べます。

しかし、実際には生理痛には数多くの症状があります。

今回は、筆者には今まで馴染みはなかった「背部痛」、要するに「背中の痛み」について取り上げます。

 

プロスタグランジンの過剰分泌

考えられる原因としては、まずは「プロスタグランジンの過剰分泌」が挙げられます。

プロスタグランジンは経血の排出のために分泌されるホルモンであり、経血の排出が滞ることでより多く分泌されるようになります。

これによってホルモンバランスが崩れ、背中の痛みの原因になることが考えられます。

このような症状を「月経困難症」、その中でも特にプロスタグランジンの過剰分泌によるものを「機能性月経困難症」と言います。

言い方が別にあるということは、月経困難症には他にも原因があり、そのための呼び名もあるということです。

発症率自体は機能性月経困難症の方が多いのですが、もうひとつの月経困難症の方が危険性が高いと言えます。

 

子宮筋腫

月経困難症のもうひとつの種類が「器質性月経困難症」で、こちらの場合は月経困難症の原因が何かしらの病気であるパターンです。

原因となる基礎疾患にはいくつかの種類がありますが、その中でも背部痛の原因となる病気は「子宮筋腫」です。

この病気は子宮の壁に良性の腫瘍が出来る病気で、主要が大きくなるにつれて症状を引き起こすようになります。30代~40代の女性に多く見られる病気です。

前述のとおり良性の腫瘍なので、悪性腫瘍(がん)ではありません。命に関わることは少ないですが、希に悪性腫瘍に変化することもあるので(0.5%以下と言われています)、決して油断はできません。

子宮筋腫の発症原因は詳しくは解明されていませんが、女性ホルモンの一種である「エストロゲン」が関係しているとされています。

また、子宮筋腫はよほど小さい場合でない限りは「不妊」や「流産」の原因となることが多いです。

 

そのほかの理由

これらの症状以外にも、生理痛においては様々な体の変化が訪れます。

血行を悪化させるものが多いので、それが原因で背中の痛みをもたらしている可能性もあります。

生理痛においては下腹部の痛みが主流ですが、冒頭でも述べたようにどのような症状が起きてもおかしくありません。

お腹とは別の部位だからと、生理痛のせいではないという認識は、場合によっては危険であると言えます。

 

できる限り早期の治療を

これらの症状は、基本的に命に関わるような危険なものではありません。

しかし、どちらの場合でも背部痛以外にも生理痛の症状が重く現れる可能性を持っていますので、放置しておくのは日常生活を送る上での大きなハンデとなります。

時と場合によっては、それが大きな事故につながりかねませんので、早期の治療が望まれます。

特に子宮筋腫の疑いがある場合には、速やかに婦人科の受診をしましょう。生理痛は仕方のないことだと我慢するよりは、積極的に治療を行って症状を軽くしたほうがメリットが多いはずです。

子宮筋腫の場合、将来的に妊娠を希望しない場合には子宮の全摘出が適当ですが、妊娠を希望している人の場合は筋腫のみを切除する手術も選択できます。

滅多にありませんが悪性腫瘍に変化する可能性もあるので、早期の治療開始が望まれる病気であると言えます。

まとめ

生理痛における背部痛の原因は、月経困難症である可能性が高いです。

プロスタグランジンの過剰分泌による「機能性月経困難症」か、子宮筋腫による「器質性月経困難症」のどちらかである可能性が高いです。

できる限り早めの治療をお勧めします。

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