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病気の可能性が少ない月経困難症

生理痛の重さや症状は、人によって個人差が大きいです。人によっては大した症状がないことも、人によっては到底耐えられない痛みに襲われることもあります。
さて、前者の場合で急に症状が重いと感じられたら、「もしかして病気!?」と思ってしまうかもしれませんね。そこで、病気の可能性と月経困難症について考えていきましょう。
生理の重さは「月経困難症」
生理の重さについては、個人差が大きく現れます。冒頭でも述べましたが、人によっては耐え切れずに倒れこんでしまうほどに重い症状を呈することも珍しくありません。
また、生涯にわたって生理の重さが一定であるということもなく、原因が発生すれば悪化しますし、原因が消失すれば改善されます。
やはり、月経困難症の原因について理解を深めたほうが良さそうです。
月経困難症の原因
月経困難症と病気の可能性については、月経困難症の原因が何であるかについて知る必要があります。
月経困難症には、原因によって2種類の分類があります。まずは「器質性月経困難症」で、これは基礎疾患がはっきりとしている月経困難症の分類です。
もう一つは「機能性月経困難症」で、これは基礎疾患がはっきりとしていない月経困難症の分類です。
簡単に言えば、病気を原因とするか、生活習慣や体質を原因とするかに分かれるということになります。
病気を原因とする月経困難症
前述のとおり、病気を原因とする月経困難症を器質性月経困難症と呼びます。
基礎疾患として挙げられるのは、「子宮内膜症」や「子宮筋腫」、それらに近く合併しやすい「子宮腺筋症」などがあります。
細かな症状までは異なりますが、どれも子宮関連の病気だという点では共通しています。
これらの詳しい情報は以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:月経困難症の病気 子宮内膜症・子宮筋腫・子宮腺筋症
生理痛の重さで病気だと判明する
全ての場合でそうだというわけではありませんが、生理痛が重いことが理由で病気であると判明することも少なくありません。
上記の病気の自覚症状として、生理痛の重さが挙げられます。とは言え、それだけで病気の特定を素人が行えるわけではなく、自覚症状はそれぞれに他にも存在しています。
生理痛の重さで病気が判明するのは、生理痛の重さが原因で病院へ行った結果、検査で病気を発見したというパターンです。まさか患者本人としては病気が原因だとは思っていなかったことが殆どで、驚かされる人も少なく無いでしょう。
しかし、これは決して悪い話でもありません。病気の中には自覚症状が少なく、自覚症状を発見した時には病気がかなり進行していることも珍しくありません。
そのため、きっかけはどうであれ、病院でしっかりと診断を受けることで、適切な治療を受けることが出来ます。月経困難症の原因となる基礎疾患も、早めに治療できれば予後が安定します。
生理痛が重ければ病気なのか?
しかしながら、生理痛が重ければ、それは病気のサインかといえば、その限りではありません。
と言うよりも、言い換えれば「生理痛が重くても病意である確率は低い」と言えてしまうのです。先程も説明しましたが、月経困難症は基礎疾患が存在する器質性月経困難症だけでなく、基礎疾患が存在しない機能性月経困難症も存在します。
さて、割合で言えばどちらが多いかといえば、その大半は機能性月経困難症、つまり月経困難症の大半は病気を原因としていないということになるのです。
月経困難症を自覚して、それを「病気ではないか」と疑ってしまうこと自体は別段悪い話でもないのですが、それを重く受け止めてしまうとそれがストレスになり、ストレスを原因の一端とする機能性月経困難症を悪化させる原因となってしまいます。
とは言え、病気ではないと確実に言えるわけでもないので、生理痛が重くなったと感じたら早めに産婦人科を受診しましょう。